- 法改正の対策は必要?
- どこまでやれば良い?
- クレアールの法改正講義について知りたい
社労士試験で避けて通れないのが法改正対策。直近の改正が即出題されることも多く、対策は必須です。法改正の問題は言い換えれば過去に出題されたことのない問題。得点できれば多くの受験生に差をつけることができます。
この記事では法改正の概要、クレアールの法改正対策講義の特徴やメリット、使い方について解説。これを読めばクレアールの法改正対策の考え方や具体的な学習方法が分かります。
法改正を得意分野にして、他の受験生と差をつけてください。
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社労士試験では法改正対策は必須
社労士試験の出題範囲となる法令はその年度の4月上旬までの内容。具体的な日付は官報に掲載される受験案内に記載されています。
法改正の対策は以下の3点の理由から社労士試験においては必須です。
- 改正が多い
- 重要論点も改正される
- 改正に関する問題≒出題実績のない問題
改正が多い
法改正事項の多さは社労士試験の特徴の一つです。
出題対象の法律が多いことに加え、労務や社会保障についての法律がメインの試験であることも大きな原因。近年注目されている働き方改革や医療福祉に直結する法律ばかりなので、毎年のように改正される法律もたくさんあります。
つい最近で言えば育児介護休業法の取得可能回数が2022年10月から改正されました。2023年度の試験にむけて必ず押さえておきたい改正です。
試験の対象となる法令はその年の4月上旬時点のもの。一方、予備校・通信講座の講義は試験前年の9・10月からカリキュラムがスタートします。今年度版のテキストが発行された後の法改正も出題対象となるので、最新の基礎講義を受講している場合も法改正の対策は必要です。
改正後すぐに出題されるケースも多いので油断できません。
重要論点も改正される
例えば2022年の改正に、老齢基礎年金、老齢厚生年金の繰り下げ支給の期間延長がありました。
繰り下げ支給とは、年金の受け取り開始を遅らせると本来の支給額に上乗せした額の受給ができる制度です。今までは70歳が繰り下げの上限でしたが、2022年4月からは75歳まで繰り下げ可能になりました。
ポイントは、年金の繰り下げ支給は法改正がなかったとしても確実に押さえるべき重要論点であること。繰り下げ支給は老齢年金の中でも出題実績が多く、本試験で出たら確実に得点したい分野。元々出やすい論点なので、法改正事項が出題される可能性も必然的に高くなります。
2022年も厚生年金保険法の択一式問5が年金の繰り上げ繰り下げについての出題でした。繰り下げの期間延長も選択肢の1つとしてストレートに問われています。
改正事項の問題≒出題実績のない問題
重要論点が繰り返し出る社労士試験において最も重視したい問題は過去問。過去に出題されていれば繰り返し問題を解く機会が多く、対策しやすくなります。一方で法改正事項は基本的には新しい内容。1から新しく制定された制度であれば過去問だけでは対策できず、出題されるポイントも予想するしかありません。
代表的な例が労働基準法の高度プロフェッショナル制度。2019年から新たに制定された制度で、社労士試験で問われやすい数字を伴う規定が多くあるので、各予備校・通信講座がどこまで対策をするか頭を悩ませています。
一度も本試験で問われていないので、各予備校が出題を予想していましたが2022年度も出題はなし。ちなみにクレアールの斎藤先生は直前総まとめ講義で「出ないと思う」とコメントしていました。
過去に出題実績がないと対策しづらいのは必然。きちんと対策している受験生と過去問しか押さえていない受験生では大きく差がつきます。
クレアールの法改正対策講義は分厚いテキストを5時間で攻略する
法改正対策が大切であることを踏まえた上で、クレアールの法改正対策講義の特徴をテキストと講義に分けて解説します。
概要 | 今年度の法改正事項の解説講義 |
対象コース | 全コース共通 |
担当講師 | 斎藤正美講師 |
講義時間 | 10単元(5時間) |
使用テキスト | 法改正対策テキスト |
情報満載のテキスト
- 2年分の法改正を掲載
- 各改正事項をA,B,Cでランク分け
- 巻末に確認問題と解答を掲載
改正事項ごとの構成は以下のとおり。
- 改正の概要
- 内容:改正のポイントや、条文の改正箇所全文(新旧対照表)を掲載
- Checkpoint:重要な点、間違えやすい点を簡潔に説明
- コメント:合わせて確認しておきたい点や、「この項目は確実に覚えておきたい」等、講師からのワンポイントアドバイス
クレアールの法改正対策テキストの特徴は、何といってもその分量。2022年版のテキストはなんと400ページです。
これだけの分量がある理由は、2年分の法改正事項が掲載されていることと、情報量が豊富なこと。
2年分の法改正事項が掲載
クレアールの法改正テキストには今年分だけでなく、前年分の改正事項も掲載されています。
前年分は重要な法改正のみが掲載されています。
社労士試験で法改正として気を付けておきたいのは大体2,3年前までの改正事項。それ以前の改正事項は基本テキストに掲載されているので、法改正テキストと基本テキストを組み合わせれば必要な情報は網羅されています。
重要な項目には情報量たっぷり
クレアールの教材づくりのポリシーは独学でも使えるくらい丁寧な説明を掲載すること。
法改正テキストもこのポリシーに沿った情報量。改正された条文はもちろんのこと、関連通達やポイントの解説が充実しているので、講義なしでも十分活用できる内容です。
2022年版の法改正テキストで一番分量があった項目は、労働災害補償保険法の複数事業労働者(令和2年9月施行)。なんと30ページもあります。
複数事業労働者は二以上の事業で就業する労働者が労災認定や給付を受けやすくするための制度です。
通達は、条文の文言だけでは説明が足りない部分について、実務上の誤りが生じないよう詳細な説明を加え、個別ケースの対応を解説するために行政が作成する文書。制度の趣旨や考え方を把握する上で最適です。細かい内容を覚えておく必要はありませんが、一度目を通しておくだけでも法令への理解が深まります。
社労士試験では通達そのものが出題されることもありますが、問題文や解説の文章を読むだけでは断片的にしか理解できないことも。この法改正テキストがあれば通達全体を確認できるので理解の促進に役立ちます。
斎藤先生が5時間で重要論点を解説
担当する斎藤先生は「答練の達人」の異名を持つ受講生から大人気の講師。低くて渋いイケメンボイスで法改正の重要論点を分かりやすく丁寧に解説してくれます。
講義は全5時間で、今年分の内容のみを解説。今年分も掲載されている内容の全てを取り上げるわけではなく、重要論点や試験に出る可能性のあるポイントに絞った講義になっています。
斎藤先生は長年ご自身も本試験を受け、毎年合格されています。その影響なのかは分かりませんが出題予想が大得意。2022年も毎年クレアールが本試験会場で配付している薄い冊子で労働安全衛生法、厚生年金保険法の選択式を1空欄ずつ的中させました。
厚生年金保険法は「在職老齢年金の計算問題を、計算に必要な数字まで全て当てる」という神業です。
単科の申し込みあり
法改正講義はクレアール社労士講座を受講している人であれば必ずカリキュラムに含まれていますが、単科の申し込みも可能です。「基本は独学で勉強しているが、法改正のみ予備校や通信講座の力を借りたい」という人でも受講できます。
クレアールでは他にもハイレベル答練や横断整理、白書対策を単科で受講することができます。
クレアールの法改正講義のメリットとデメリット
- 他の教材が必要ない
- 基本事項をアウトプットで押さえる
- テキストは辞書代わり、講義でポイントを絞る
- 一色刷りでメリハリがない
- 深追いに注意
- 前年分の扱いに困る
メリット1:他の教材は必要ない
最初の特徴で挙げた通り、クレアールの法改正テキストの一番の特徴はその情報量。関連通達もしっかり掲載されているので、法改正について知らない内容を学んだときはこのテキストを開けば大体解決します。
逆に言えば、掲載されていない内容はかなり細かいので捨てて良い問題、と判断することもできます。
メリット2:基本事項はアウトプットで押さえる
本編の解説だけでなく、巻末の確認問題も充実。その年の改正事項の量にもよりますが、各法律でおおむね10問前後が掲載されています。
アウトプットを重視するのもクレアールの特徴。巻末問題を繰り返しとけば掲載されている法改正のポイントは押さえられます。
メリット3:テキストは辞書代わり、講義でポイントを押さえる
テキストは内容が充実している一方で、講義は重要ポイントに絞り、重要度の低い部分はどんどん飛ばします。
テキストでは重要度をA、B,Cの3段階にランク付けしています。
A:重要な改正項目。細かい内容が出る可能性もある。
B:改正の概要を押さえれば十分。
C:参考程度。恐らく出題されない。
講義では斎藤先生が「一応Bにしているがまぁ出題されないと思います」とコメントすることもあります。
講義はAランクにたっぷり時間を使い、Cランクはほとんど解説しません。
クレアールの利点は講義や考え方は基本重視なのに、テキストは細かい論点まで記載があること。普段は基本問題を重視して、必要になった時には細かい情報もテキストで確認する使い方が有効です。
使っているテキストに情報が掲載されていると安心感が違います。
元々クレアールは「基本を押さえて7割得点で合格する」がメインコンセプト。この考え方を一言で表現したのが「非常識合格法」です。
内部リンク:【クレアール社労士講座】カリキュラムの本質!非常識合格法について解説
デメリット1:一色刷りでメリハリがない
クレアールのテキストについてよく見る批判が二色刷り印刷で見にくいというもの。法改正テキストは全面一色刷りの白黒、二色刷りですらありません。
全て白黒、内容量も多いので通読がしにくいテキストですが、そもそもこのテキストの使い方として通読は不適切です。全ページ一言一句を集中して読める人はなかなかいないと思います。あくまで基本事項や講義で取り上げられたポイントをしっかりおさえ、それ以外の部分は問題を解いた時や詳しく調べたくなった時に参照し、辞書のように使うと効果的です。
私も読んでいないページが3割くらいはあると思います。
デメリット2:深追いに注意
法改正の対策は必須ではあるものの、学習のメインには置けない項目。重要論点の改正は基本講義でも必ず触れるので、法改正講義で新たに学ぶ内容はどうしても細かいものが多くなりがちです。
科目ごとに合格基準点が設定されている社労士試験では、細かい知識は覚えていても基本があやふやな状態、いわゆる「知識のドーナツ化現象」はご法度。どこかの科目で基準点割れとなり、結果的に何年も合格できない状況を招く原因になります。
法改正事項はあくまで他の受験生に差をつけるための勉強であり、皆が取れる基本問題を落とさないことが大前提。基本を確実に押さえ、受験生のほとんどが解けない問題は深追いしないスタンスが大切です。
デメリット3:前年分の扱いに困る
テキストには2年分の法改正が掲載されていますが、講義で解説されるのは今年分の法改正事項のみ。前年分の法改正は重要なもののみを抜粋しているとはいえ、ページ数は今年分と同じかそれ以上。
講義がない分ポイントを絞るのが難しく、どこまで読んでどこまで覚えるか悩む人もいるかもしれません。
確認問題で取り上げられている項目のみ押さえる、Aランクは一度は全て目を通す等、自分なりに工夫する必要があります。
クレアールにはセーフティコースという2年目自動継続コースが用意されています。セーフティコースの2年目に入る前に、1年目の法改正講義動画の視聴はできませんが、講義の音声ファイルや資料をダウンロードしておけば、2年分の法改正事項の解説を聞くことは可能です。
内部リンク:【クレアール社労士講座】中上級W?セーフティ?コースの違いとオススメを解説!
まとめ:皆がとれる問題を確実にとるスタンスは忘れずに
今回はクレアールの法改正対策講座について解説しました。
- 社労士試験では毎年多くの改正事項が出題
- 情報満載のテキストを斎藤先生がコンパクトにまとめてくれる
- 基本を押さえたら問題演習で少しずつ知識を増やしていく
法改正の対策は必須ですが深追いは厳禁。改正事項が絡む問題は毎年出題されますが、全体で見ればごく少数です。対策方針は基本テキストと同じ。基本事項を確実におさえ、細かい論点は深追いしないスタンスが効果的です。
1つを深堀するよりは、3つの基本事項をしっかり覚える方が合格しやすい。それが社労士試験です。
クレアールの法改正対策はポイントを絞った講義と情報量満載のテキストの二刀流が売り。講義や巻末問題で基本を押さえた後は、模試やオリジナル問題で出題された範囲を学習する使い方がオススメです。
基本を徹底的に押さえるのが他の受験生に差をつける秘訣です。
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