【勝つ!社労士受験】選択式対策!基準点割れを徹底攻略

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  • 選択式に特化した問題集がほしい
  • 基準点割れが一番不安
  • 勝つ!社労士受験の選択式対策ってどう?

社労士試験では勉強が進むと、択一式の点数は安定してきたものの、選択式はどれだけやっても不安が拭えない、という人が多い傾向にあります。

私自身もまさにそのタイプで、1回目の受験は択一式、選択式ともに総合点はクリアしましたが、選択式で基準点割れの科目があり不合格。2年目の勉強ではとにかく基準点割れ回避を最優先して、総合点は去年と同じくらいの点数が取れれば十分、と割り切っていました。

その為に使い込んだ問題集が、今回ご紹介する勝つ!社労士受験の選択式対策。この問題集を繰り返したのもあり、2回目の受験では選択式は37点、全科目4点以上と、満足のいく結果で合格することが出来ました。

選択式は自己ベストの結果でした

合格に近い人ほど重宝するこの問題集、実際に使って感じたメリットやデメリット、オススメできる人、効率的な使い方について解説します。

目次

選択式対策の概要

公式サイトより引用

選択式対策徹底攻略(この記事では選択式対策と呼びます)は、労働調査会が出版している勝つ!社労士受験シリーズの一つ。勝つ!社労士受験は中上級者向けの月刊誌『月刊社労士受験』の別冊として出版されているシリーズですが、月刊社労士受験とリンクはしていないので、選択式対策単独でも問題なく使用可能です。

労働調査会は資格試験対策をメインとした出版社ではなく、主に人事労務や安全衛生に関する実務家向けの書籍の出版、セミナーの開催などを行っています。

選択式対策の概要は以下の通り。

タイトル著者発売日ページ数問題数(概算)価格(税込)
選択式対策
徹底攻略
北村 庄吾2022年2月下旬140頁5空欄×135問1,320円
選択式対策(2023年度版)

選択式試験で問われやすい重要語句や数字について掲載。1ページの上半分に本試験同様の5空欄20選択肢の選択式問題、下半分に解説と解答が載っています。

著者はクレアール社労士講座の専任講師でもある北村庄吾講師。

  • 7割得点が目標、満点は目指さない
  • その分基本論点は100%取る

をポリシーとした「非常識合格法」にのっとった教え方を徹底されている、実務家としても大ベテランの先生です。

巻末には選択式対策の解法テクニックがまとめられています。あくまでテクニックなので頼り切るのはNGですが、選択式の解き方に迷っている人には一読の価値ありです。

選択式対策のメリット6選

選択式対策は勝つ!社労士受験の中でもオススメしやすい問題集。実際に使って感じたメリットを6つご紹介します。

基本論点メイン

掲載されているほとんどの問題が過去問や他の問題集でも繰り返し出題されるような論点を問うものになっています。本試験のレベルも逸脱しておらず、やればやった分だけ本試験の得点につながる、コスパの良い問題集です。

問題集の中には本試験では出ない、もしくは出題されてもほとんどの人が解けないような問題を多数掲載しているものもあります。月刊社労士受験は中上級者向け受験学習誌と名乗っているだけあってその典型です。そのため月刊社労士受験を使うにあたっては、解かない問題を決めたり復習のメリハリをつけたりと工夫してあげる必要があります。

基本を徹底する北村先生の主張どおり、選択式対策は基本的な論点メインで構成。細かい論点もたまに載っていますが、たまに5空欄に1つ含まれているかな、くらいの印象です。簡単すぎず難しすぎない、個人的にはちょうど良い難易度の問題集でした。問題の取捨選択をせず、全てを完璧にするつもりで一つ一つ丁寧に解いていく価値があります。

逆に言うとこの問題集で間違えた部分は基礎講義やテキストに戻ってしっかり復習する必要があります。

1冊で全科目に触れられる

全科目の問題がコンパクトにまとまっているので、知識のメンテナンスに最適です。

予備校や通信講座のカリキュラムの弱点の一つが、全科目に触れる機会がなかなかないこと。基礎講義は1科目に数週間かかり、答練の時期でも1週間で1科目くらいのペースが標準です。社労士試験には全部で7科目あるので、労働基準法から始めた場合、1週間に1科目だと最後の科目にたどり着くには1か月半かかります。社会保険科目まで終わらせたら労働科目のことは覚えてない、なんて悩みは多くの受験生が1度は感じたことがあるんじゃないでしょうか。

選択式対策は全科目を5空欄×135問で網羅しています。全論点を完璧にするには不向きですが、全科目の基本論点に幅広く触れられることがメリット。特に前年までの知識を衰えさせたくない2年目以降の受験生には最適です。

使いやすい構成

選択式対策は1ページの上部に問題、下部に解説と解答が載っているので、

  • 問題を解く
  • 答えを確認する
  • 重要論点を確認する

3つのプロセスが1ページで完結します。問題を解く前に答えが見えないか不安な人は下部を隠せばOK。ストレスを感じにくく使いやすい構成です。

1問につき5空欄なので、短時間で1問解けるのも使いやすさの秘訣です。

安衛法・一般常識が豊富

労働安全衛生法、労務管理その他労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識は選択式対策が重要なものの、問題演習が不足しやすい科目。この3科目の問題が他の科目と同数載っているので、しっかり対策することができます4つ目に挙げましたが、個人的には一番ありがたかったメリットです。

安衛法と一般常識科目は範囲が広い上に出題が読みにくい、いわゆるコスパの悪い科目。とはいえ科目別基準点が設けられている以上、社労士試験ではどの科目もまんべんなく得点しなければいけません。

この三科目は択一式で得点源にするよりも、選択式で基準点割れを起こさないことが優先。選択式の対策に力を入れたい科目ですが、対策がしづらい原因の一つに、本試験での出題数が他の科目より少ないことが挙げられます。

例えば社会保険科目は1年につき選択式が5空欄1題と択一式が5選択肢10題、一方で安衛法は選択式が2空欄、択一式が3題しかありません。結果、過去問をベースに勉強を進めていると他の科目にあてる時間が多くなり、安衛法にはほとんど時間を使えなくなる、というリスクがあります。

選択式対策には、全科目が5空欄15題ずつ掲載。安衛法、労一、社一も他の科目と同じ数の問題が載っています。

労働基準法と労働安全衛生法の掲載数が同じ問題集はあまりないと思います。

そのため、他の科目と比較して問題演習量が不足する心配がありません。全て解く時間がないのであれば、安衛法、労一、社一だけ集中的に解くのもありです。

持ち運びが楽

選択式対策は約140ページ。全科目の問題が掲載されている割にはコンパクトです。

社労士試験の地味に大変なところの一つが、科目数が多く、教材を揃えるとかなりの分量になること。外で勉強するとき、念のためと思って大量にテキストや問題集を持っていったら荷物が多くなって大変だった、なんて経験は誰でも1度はあると思います。

選択式対策は全科目が掲載されている上に、これだけで1日分の勉強量としては十分な量。複数の科目の勉強をしたいときに、これ1冊を持っていけば済んでしまうので、持ち運ぶ問題集の量を減らすことができて重宝します。

安価

これは勝つ!社労士受験シリーズ全てに当てはまるメリット。1冊1,320円(税込)と非常に安価、私にとってはちょっと贅沢したお昼ごはん1食分くらいの感覚です(笑)

追加するからにはしっかり使いこなすべきですが、この位の値段なら気になるから試しに購入してみる、と判断しても良いと思います。気軽に買い足せるのもサブ教材として優秀な点です。

自分に合わなかったり、選択式対策まで手を広げる時間が取れずに放置することになったりしても、このお値段ならそれほど痛手には感じないんじゃないでしょうか。

デメリット3選

選択式対策はあまり大きなデメリットはない良い問題集ですが、強いてデメリットをあげるとすればということで3点ご紹介します。

全体の網羅ができない

勝つ!社労士受験シリーズ共通の欠点です。選択式対策の問題を全て完璧にしたら合格点に達するかと聞かれればNoと答えます。

全体を短時間で復習できるということは、裏を返せば問題数が少ないということ。合格点に達するには1科目1,000問くらいは解きたいと言われる社労士試験、選択式対策の問題数だけでは演習量不足です。特にこの問題集だけ解いて択一式に挑んでも恐らく撃沈すると思います。(そんな人はいないと思いますが。)

選択式対策はあくまで全科目の基本論点を広く浅くおさえるためのもの。本試験を突破するにはもう少し問題演習を積む必要があります。

解説が短い

選択式対策は1ページで問題と解答解説が完結。使いやすいという意味ではメリットですが、論点によっては半ページの解説では足りないと感じることも。

結果、選択式対策の解説部分は図解や表でポイントを簡潔にまとめたものが多数掲載。重要ポイントを短時間で確認するには最適ですが、条文そのものを確認したい人や、複雑な論点の理解を深めたい人には不向きです。理解が曖昧な論点はメイン教材の基本テキストや講義に戻って確認することをオススメします。

ある程度基本的な理解が進んでいる人なら重宝すると思います。

白黒印刷

勝つ!社労士受験シリーズは全ページ非常に簡素な白黒印刷。シートで隠せる赤文字もないので、ある程度色が入ったテキストでないと読むのが辛い、という人には合わないかもしれません。

レイアウトは好みの問題ですが、ある意味教材選びで一番大切なところ。社労士試験に限らず、資格試験ではよっぽど評判の悪い教材を使わない限りは、どんな教材であれ有効活用すれば合格する実力をつけることができます。そうすると教材を選ぶときは世間の評判よりも、自分に合うものかどうかを大切にするのが一番。合わないなと思いながら使う教材は解く気が起きないし頭にも入りにくく、良いことがありません。直感で自分には合わないと感じるのであれば、無理に選択式対策を使う必要はないと思います。

レイアウトは使いやすくストレスを感じにくい構成です。あくまで印刷が簡素というだけ。

選択式対策がオススメの人3選

私が選択式対策をオススメするのは特にこの3点に当てはまる方。

2年目以降の受験生

予備校・通信講座では、基本講義が終わったらまずは択一式や一問一答形式で問題演習に取り組むことを勧めています。まずは択一式で点を取れるようになることが優先で、択一式から始めた方が内容の理解するのにも役立つためです。

私の知る限り「まずは選択式から」と言っている予備校や通信講座は聞いたことがありません。

さらにデメリットで書いたとおり、この問題集の解説は重要ポイントを図や表にして簡潔にまとめたものが大半。理解を深めるよりも重要論点をまとめて復習するときに便利な問題集です。

なので私がオススメするのは全体の学習が終了している2年目以降の受験生。初学者の方はこの問題集に手を出す前に、択一式の問題にじっくり取り組むことをオススメします。

とはいえ初学者はこの問題集には手を出してはいけない、というわけではありません。選択式対策の発売は例年2月下旬。この頃なら初学者でも全科目の学習が一通り済んでいる人は一定数いると思いますし、1年目はどうしても選択式の対策が手薄になりがち。基本論点を新しい問題集で挑戦して苦手を再発見する、という意味では使う価値ありです。

選択式対策に力を入れたい

択一式の対策がある程度進んでいて、選択式を重視したい人にはぜひオススメです。

私がメインで使用していたクレアールは「択一式対策をやれば選択式対策は不要」という方針でしたが、私個人としては選択式対策は必要と感じていました。

選択式対策が必要な理由
  • 答えを出すまでの思考プロセスが違う
  • 択一式は広く浅く、選択式は狭く深く、の傾向
  • 択一式で問われやすいところと選択式で問われやすいところが異なる

選択式の対策をしたいなら選択式の問題を解くのが一番。選択式対策なら十分な問題量が載っているので、選択式への抵抗感も少しはなくせるかもしれません。

とはいえ社労士試験の学習のベースが択一式や一問一答形式の問題であるのは間違いありません。選択式の対策は択一式の対策がある程度進んでから、が王道で効率的。なので理想としては択一式が合格水準まで達していて、選択式の基準割れ対策をしたい、という人が一番オススメです。少なくとも択一式が不十分なのにこの問題集ばかりやることはオススメしません。

択一式が不安な方には〇×答練がオススメです。

サブ教材がほしい

今もっている教材だけではマンネリ化してきた、他の問題集で新しい問題に触れたい、という人にもオススメです量が多すぎる訳でもなくしかも安価。サブ教材として気軽に追加するのに最適です。選択式対策を解いてからメインの教材に戻れば新たな発見もあるかもしれません。

特にオススメしたいのが前年度から同じ予備校・通信講座を続けて使用されている方。同じ予備校や通信講座を使用すること自体は、合わないと感じるのでなければ良いことだと私は思います。しかしメイン教材で使っている問題集は何度も解いたから飽きてしまった、という人も多いんじゃないでしょうか。そういう人が新しい問題にチャレンジする場合、選択式対策は最適だと思います。

私自身もクレアールを続けて2年使ったので、新しい問題にも触れたいと考えて勝つ!社労士受験シリーズを追加しました。

選択式対策の使い方

最後に、私が実践していたオススメの使い方を3点に整理してご紹介します。

繰り返し解く

選択式対策の問題はほぼ全てが基本論点の問題なので、しっかりマスターしておく価値があります。ごくたまにテキストにも載っていないような論点が問われることがありますが、そういう問題は例外として軽く流してください。

  • 2,3周解いてもう間違えないであろう問題は放置
  • 2回以上間違えた問題は集中して解く

という風に、問題ごとにメリハリをつけて何度も繰り返せば、高速で全科目の復習ができるサブ教材の出来上がりです。

私自身も勝つ!社労士受験シリーズのなかで〇×答練の次に繰り返した問題集が選択式対策です。

科目ごとにメリハリをつける

私は基本的には「選択式対策は必要」というスタンスですが、ほとんどの科目は択一式で安定して点が取れれば選択式でもある程度点が取れるようになります。選択式に特化した対策が重要なのは択一式の点数よりも選択式での基準点割れ回避を優先したい下記の3科目。

  • 労働安全衛生法
  • 労務管理その他労働に関する一般常識
  • 社会保険に関する一般常識

この3科目の苦手を克服するには選択式対策はうってつけの問題集です。全ての問題をこなす時間や余裕がないが、選択式の勉強もしておきたいという方には、安衛法と一般常識科目を重点的に解くことをオススメします。

選択肢に頼らない解き方を目指す

最後は参考までに。選択式の問題を解くときの方針として、私自身は最終的には選択肢を見ずに空欄に入る語句が思い浮かぶレベルを目指していました。

きっかけは月刊社労士受験の連載である全科目テスト。選択肢のない穴埋め問題が毎号掲載されていて、記述式の問題として回答する大切さを実感しました。詳細は下記の記事をどうぞ。

この解き方を習慣にしていたおかげで、本試験でもダミーの選択肢に惑わされることなく、20の選択肢の中から正答を1本釣りできました。私が合格した2023年の選択式は例年より簡単でしたが、それでも40点中37点を取れたのはこの解法のおかげだと思っています。

全ての問題を一言一句違わず思い浮かぶ状態まで完璧にする必要はありません。こういう語句が入るはずだとイメージしてから正解を選ぶと間違えにくく、時短短縮にも役立ちます。

選択式で苦しんでいる人にはぜひ一度試してほしい解法です。

購入は全国の書店や通販サイトから

まとめの前に1点補足。勝つ!社労士受験シリーズは全国の書店や送料無料の通信サイトから購入することをオススメします。公式サイトから購入することも可能ですが、勝つ!社労士受験は1冊1冊定価での購入しかできず、送料も発生するのであまりオススメしません。

私自身は楽天ブックスで事前予約が可能、しかも楽天ポイントも付くので、楽天ブックスから購入していました。

ちなみに月刊社労士受験は公式サイトから定期購読を申し込むことをオススメします。

内部リンク:定期購読のススメ(作成中)

まとめ:選択式対策で運に左右されない実力をつけよう

今回は勝つ!社労士受験シリーズの1冊、選択式対策についてご紹介しました。

選択式対策メリット6選
  • 基本論点メイン
  • 1冊で全科目に触れられる
  • 使いやすい構成
  • 安衛法・一般常識が豊富
  • 持ち運びが楽
  • 安価
オススメの人
  • 2年目以降の受験生
  • 選択式対策に力を入れたい
  • サブ教材がほしい

選択式は多くの受験生が苦しむ最大の関門。「社労士試験は運も必要」と揶揄される最大の理由は選択式の基準点割れ攻略のハードルが高すぎることだと思います。

対策の方針は基本的には択一式と一緒。細かい論点を追わず、基本問題を確実に取ることが一番大切です。しかし出題形式や特徴が択一式と異なる以上、選択式の問題にも慣れておく必要はあります。この問題集で選択式の苦手意識をなくし、本試験でも安心して午後の択一式に臨める。この記事がその一助になれば幸いです。

選択式対策以外の勝つ!社労士受験シリーズ全般について知りたい方はこちらをどうぞ。

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